Say@New Zealand

NZにワーキングホリデー中の29歳です☺︎

短期留学@カナダ 〜part 3〜

こんにちはSayです。

 

3月のトロントというのは、まだまだ冬もあけずに雪が降りしきる日もあれば、春の予感がする日もありました。この1ヶ月で見た衝撃的な出来事のひとつに、ある朝、Finchの駅に向かう雪道でホームレスのような装いのおじいさんが横たわっている光景がありました。寒くないの?え、大丈夫・・・?と一度はチラ見で通り過ぎたものの、やはり気になって立ち止まり、振り返ると口髭のところがまるで映画でみるソレかのように凍り付いていました。

駅の警備員さんのような人に拙い英語で伝えると、横たわった彼を触って、おそらく警察か、救急車に電話をはじめました。「dead」という単語を聞き取り、ゾっとしました。学校に行き授業でこの出来事を話すと先生は、トロントでは珍しいことではないと言いました。とても悲しい現実ですが、生きていくために働きお金を稼ぐこと、その上で自然や地球に寄り添い生活すること、正しくお金を使うこと。それまで当たり前すぎて考えたこともなかったのですが、この最低限の能力がないと人は死ぬのだとわかりました。

 

ホームレスになってしまう背景には、決してその人のせいで起こってしまうことではないことも多くあると思います。自らはおろか、家族、国や政策が貧しいばかりに、人間を殺してしまうという悲しい現実もあります。しかし、そのせいにしたり、悲しんでいるだけでは人は簡単に死んでしまうのですよね。おおもとが貧しいのであれば、より自分が強くいなくてはならない。だれかのせいにしても何も解決しない。

 

この記事を書いている2020年現在、コロナウイルスで世界は大混乱中です。

今私はニュージーランドに住んでいます。先日突然、”明日から最低4週間の外出禁止”と国より告げられました。もちろん仕事にも行けません。ただ、まだ支給はされていませんが、政府よりこの期間仕事ができない分、生活費の助成金がでるとの発表がありました。

家の外へ出られるのは、心を病まないため、体を不健康に仕向けないためのジョギングなどのエクササイズと必要最低限のものを買いに行くスーパーのみ。スーパーでは人同士の距離をたもつ為に店内に入れるお客さんの数を制限していますので長蛇の列ができ、簡単に買い物はできません。車も基本的には使えませんし、すれ違う人との距離も2mを置かなくてはなりません。

これまで自由に暮らしてきた国民からすれば、準備の期間もなくして、突然生活が大きく変わってしまうような厳しい発表でした。しかし、国民の安全を考え、このような決断を迅速に下してくださったNZ政府は本当に素晴らしいと感じました。私の周りのNZ国民も政府に感謝の気持ちを抱き、信頼度も増していると言っています。

 

一方、私の家族や友人など大切な人がいる日本では、いまだにそのような政策はとられていません。どんな内情があるのか私はよくわかりませんが、シンプルにおかしいでしょう、とおもいます。たくさんの人の命に関わることです。このことに関して日本は確実に”おおもとが貧しい”のでしょう。

昨日連絡をとると両親は、明日も普通に仕事に行く予定だと言いました。私の両親は50歳を過ぎています。コロナウイルスは年齢があがるほど致死率も高いと聞いています。私は、家族にどうしても家の外に出て欲しくないと思いました。母は店舗仕事をしているので、自分がいかなくなったら・・・という思いで簡単にお休みをすることができないということもわかります。ただ、このような貧しい国のしたにある貧しい組織にいる場合、自衛をしていくしかないのです。いざどうにかなったときに、誰のせいにもできないですし、そうなったときにはもう遅いですもんね・・・。

 

暗い記事になってしまいましたが、”外に出ることで”感じることってたくさんありますよね。

国を超え雪の降りしきる街でみた光景、生まれ育ってきた国を外からみて知る短所や、あらたな土地で覚える安心感。

 

どうか、皆さんが自分を守って何事もなく事態を乗り切れますよう。

起きてしまったこの地獄が早くおさまりますように。